やさしい時間~こころの携帯電話ひろば~

<三行詩> 作品紹介

大切な人との絆を紡ぐ、三行のこころの詩。
これまでに寄せられた作品をご紹介しています。*作品のご投稿は現在、休止しています。

こころの携帯電話 <三行詩> 作品紹介


[友へ]の想い 女性 60歳以上

【第22次応募作品】

死者からの便りあり
そんなにも愛の人だったんだね
長年の賀状だけの付き合いが悔やまれる

写真はイメージです※写真はイメージです。
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〈武田美知代・東京都・69才・女性〉からの投稿

真夏に届いた彼女の旦那さんからの封書。あ、彼女が亡くなったんだな。\r\n5年にわたる癌での闘病生活での経緯と、彼女からの手紙が添えられていた。\r\n拝啓 お世話になった皆様へ \r\nこの手紙を読まれている頃は、私はもうこの世にはおりません。\r\n慌ただしい旅立ちとなりましたが、お陰様で楽しい人生を送ることができました。人並みに結婚をして、子育ての面白さも知りました。\r\nそれにしても良い時代、良い所に生まれてきました。\r\n戦禍に怯える事も、飢餓に苦しむ事も無かったです。\r\nそれにも増して幸運だったのは、皆様に出会い、ご縁を結べた事です。\r\n人生のそれぞれの局面で、温かく誠実に親切に接して下さり感謝に堪えません。\r\nそのお心添えがあってこそ、悪の道にも走らず、何とか依存症にもならず、\r\n大過も無く、大金も無く、平穏な日々を重ねることが出来ました。\r\nそして今、生死を繰り返す自然の循環に従って、私も次の人に席を譲る時が来ました。ここに皆様のご健康、ご多幸を祈ると共に、改めて、生前のご厚情に感謝申し上げます。ありがとうございました。そして、さよなら

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