【第17次応募作品】
実家に帰ると、手伝わされる畑仕事。
手を合わせて気づく、爪の泥。祖父の色。
愛しいお守り付けて、一人東京へ。
〈クマシロ・東京都・32才・女性〉からの投稿
実家に帰ると、毎回嫌々手伝わされていた畑仕事だったが、東京に帰る時、仏壇に線香を上げ、手を合わせた時、爪の間の泥に気が付いた。「ああ、おじいちゃんはいつも爪の間に泥がついていたなぁ」と思い出した時、それが急に愛おしくなり、寂しさと切なさがこみあげてきたが、これをお守りに、もう少しだけ一人で東京で頑張ってみようと思えた。
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