【第13次応募作品】
わたしのママは不思議なひとだった。
奥さん、お母さんと誰も呼ばず、
みんなママと読んでいた。
〈神居卓郎・神奈川県・65才・男性〉からの投稿
大正11年生まれ、生きていれば95歳になっている。そんな昔のひとなのに、母は家族からはもちろん、誰からもママと呼ばれていた。最初はママと呼ばないひとも直にママと呼ぶようになる。ハイカラのファッションときっぷのいい気質がそうさせたのかもしれない。わたしも生まれてから一度もお母さんなどと呼ばずママと言っていた。ママとしか呼んではいけないような不思議な女性だった。
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