【第14次応募作品】
アガパンサスの咲く頃に、毎年
我が家を訪れてくれたばあちゃんが
帰った後の、サロンパスの匂い懐かしい。
〈じゅんグランマ・大分県・62才・女性〉からの投稿
毎年7月9日、その日はばあちゃんの息子である伯父の命日。海軍兵士だった伯父は南洋の海で戦死。その慰霊祭のためばあちゃんは、毎年田舎から2時間かけて護国神社に来てお参りし、その後我が家を訪れて1週間滞在してくれた。正直ばあちゃんを見送った後、ちょっぴり疲れてほっとする反面、ばあちゃんの寝起きしていた部屋に残るサロンパスの匂いや、?がれて落ちたピップエレキバンに、胸がキュンとするような淋しさを感じていた。ばあちゃんは91歳の大往生だった。息子さんに無事会えたかな。
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