【第12次応募作品】
住み慣れた実家を出て仕事人間になった私。
帰省を待っていた様に、天に召された祖母。
貴女を思い出す事もなかった私を許してね。
〈マル・佐賀県・40才・女性〉からの投稿
実家を出て、慣れない土地と文化の中、田舎者とばかにされない為に、ただがむしゃらに働いていました。久しぶりに 帰省した時は、祖母は入院し、ベッドから起き上がることもなく、自分のお気にいりだった指輪を外し、私の手のひらにのせ、微笑みました。「何してんの!」と指輪をはめてあげた時、涙が溢れていました。数日後、亡くなった祖母の美しい死に化粧が忘れられません。
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