やさしい時間~こころの携帯電話ひろば~

<三行詩> 作品紹介

大切な人との絆を紡ぐ、三行のこころの詩。
これまでに寄せられた作品をご紹介しています。

こころの携帯電話 <三行詩> 作品紹介


[祖父へ・祖母へ]の想い 女性 ~20歳代

【第20次応募作品】

揺れるお鈴と蝋燭になびいて
細く匂い立つ煙を両手で覆ってみたけれど
声も香りも体温も。皆逃がしてしまったの

写真はイメージです※写真はイメージです。
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〈啄木鳥・愛知県・21才・女性〉からの投稿

10年以上前に亡くなった祖母の家の仏間には思い出が確かにつまっています。彼岸や盆に一緒にお経を唱えたり、私の成長過程の写真を撮ったり、祖母が私を抱きしめながら宥めてくれたり。いっぱい愛してくれたのに、祖母の声も、祖母の香りも、祖母の体温も、もう思い出せなくなりました。祖母と過ごした時間と思い出はちゃんと頭にあるのに、それらを思い出せないのです。成人式を迎え、彼女の仏前で手を合わせて記憶をたどっていましたが、悲しみが先立ってどうしようもありませんでした。記憶や思い出は、線香の煙みたいにとどめておけなかったし、ほろほろこぼれていってしまったんでしょうか。もう一回くらい会えたら、きっと忘れないのにな。もう大人になっちゃったよ。

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